映画「Diner ダイナー」
映画「Diner ダイナー」見てきまして。
原作は平山夢明。
「独白するユニバーサル横メルカトル」が2007年の「このミス」1位になった時から好きな作家さんでして。
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とは言えこの「ダイナー」随分前に買ってたけど文庫で500ページ超えの長編で。
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読まずに積んでたんですが、最近映画化で話題になってたので慌てて読んだんですが。
不幸な主人公。個性的なキャラクター。殺人者のみが集まるダイナーって特殊な設定。
スピーディーな展開と。平山夢明お得意のグロい痛々しい描写の数々。
いつ嬲り殺されてもおかしくない極限状態に追い込まれ何度も殺されそうになる主人公のオオバカナコ。
まぁ主人公だからそんなすぐには殺されないだろうと。
判っちゃいるけどハラハラドキドキ展開が見事で。
最高のエンターテイメント作品になってまして。
原作は、第28回日本冒険小説協会大賞と第13回大藪春彦賞受賞しており。
そんな最高な作品の映画化なんですが。
いやね。
ボンベロって殺人者が集まるダイナーの店主がいるんですが。
原作読んだ人の多くが思ったと思うんですが
ボンベロ役が藤原竜也ってイメージ違くね?
自分のイメージだと、マッチョで中年で、無骨な渋いおっさんって感じですけどね。
「ダイナー」は映画化の前に漫画化もされてるので、そちらを見てみると
漫画の方のボンベロも細いイケメン風になっており。
まぁ中年の渋いおっさんじゃ、商業的にダメなんだよって大人な事情があるんでしょうけど。
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監督は蜷川実花なんですが。
独自の色彩感のある世界を映画でも表現する個性的な監督ですけど。
これも良くも悪くもですかね。
ヘルタースケルターは、自分最初に映画を見た後原作読んだので映画を見た時は特に思わなかったですけど。
ヘルタースケルターも原作のファンからしたら原作のイメージと全然違う!って言いたくはなりますよね。
ま、原作の内容、雰囲気、世界観をそのまま映画化しても
それはそれで退屈かもしれないので難しいトコロですけど。
そんな訳で映画見ずに、アレコレ言うのは失礼なので見てきました。
丁度、レディースデイだったのもあるんですけど。
女性多かったですね。そりゃね。
藤原竜也、窪田正孝、斎藤工、小栗旬。
人気のイケメン俳優そろい踏みですからw
で、映画見た感想ですけど。
前半いいんですよ。割と原作で冗長な描写もバッサリカットして、主人公のオオバカナコの生い立ち見せたり。
で、豚男役の、あっくん。金子ノブアキですよ。
俳優で、AA=ドラマーの。
豚男って原作はそんな設定じゃないんだけど。
AA=のライブでお馴染みのブタマスク被って登場で。
こりゃテンション上がりますよね。
金子ノブアキがブタマスク被ってドラム叩いてる姿は、AA=の最新DVDにも出てますので是非w
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たださぁ。原作では捕まったオオバカナコ(玉城ティナ)、ディーディー(佐藤江梨子)は裸にされて、カウボーイ(斎藤工)が酷い殺され方するんですけど、その辺は勿論描写なく。
まぁ、そりゃ配役みりゃそんな描写ムリだろみたいなw
先に書いた通り終始、ボンベロの藤原竜也に違和感あったけど。
オオバカナコの玉城ティナは、美人だけど影のある感じがハマってましたね。
いや、そもそもボンベロ以外、キッド(本郷奏多)もスキン(窪田正孝)もブレイズ(真矢ミキ)もコフィ(奥田瑛二)も
そしてデルモニコの蜷川幸雄もw
みんな配役ばっちりでハマってたんだけど。
ボンベロがなぁ。
いくら、ボンベロの藤原竜也がオオバカナコに拳銃向けて凄んでも、怖くないし説得力無いんだよなぁ。
いや、そもそもどーしても藤原竜也使わなきゃダメなら、スキンにすりゃ良かったのに。
で、以下、映画、原作ネタバレで書きますけど。
いやね。
前半良かったんですけどスキンが退場してからのストーリーが雑で。
確かに長い原作を117分の映画にまとめなきゃならんである程度はしょうがないんだろうけど。
原作読んじゃうと
え、オオバカナコも殺人者って描写も無し?
え、九は?
最後の料理作るコントみたいな展開をちゃんとやってくれたのは良かったけど
最高な見せ場の
「Bombero’s Back」(ボンベロの背中)は?
まぁ終始、原作とアレが違うコレが違うダラダラ書いちゃったけど。
原作は、平山夢明のダイナーだし。
映画は、蜷川実花のダイナーだし。
映画も原作にない魅力見せてくれたトコは楽しかったし。
原作のダイナーは、ダイナーⅡとしてweb連載されてまして。
映画だけ見ると結末がちょっと違うけど。