ドグラ・マグラ

20年振りくらいにドグラ・マグラを再読しまして。
好きな本を聞かれると、大抵自分はこのドグラ・マグラをあげる事が多いのですが。
２０年くらい前に読んだっきりで細部は、すっかり忘れてしまって。
昔は、角川文庫版で読んだけど、現在は青空文庫で無料で読めるのもいいですね。

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感想(1件)

しかし、読みづらいですね。
２０年前に自分、ちゃんと読んだのかな？って。
再読で、大筋は判ってるので退屈な所は飛ばし飛ばしで読んでしまいましたが。

冒頭は魅力的な推理小説の出だしみたいで。読みやすいし。いいんですよね。
記憶喪失の「私」が目覚めると、隣の部屋から助けを求める少女の声がして。
部屋に入ってきた若林教授から、ここが九州大学の精神病棟で、ある殺人事件に関わっている事を教えられ。
記憶を呼び戻すために、文献、論文などを見させれれて……

で、文献、論文が地の文で書いてあって。ここからが読みづらい。
特に最初のチャカポコチャカポコの「キチガイ地獄外道祭文」。
その後も、冒頭の殺人事件の話と関係あるのかな？ってのが続きますが。
お話は一応完結するという。

完結すると言っても、読み終わった後もスッキリとしない部分が多く。
アレはどういう意味だったんだろう？
と色々考えたくなるのが、この作品の魅力なのかと思いますね。

最近、自分が見た「シンエヴァンゲリオン劇場版」と魅力の部分は、似てると思うんですよね。

シンエヴァもラストは一応、判りやすく完結するものの。
所々、難解な部分が多く。
ネットで検索すれば、考察動画、考察記事が多数あり。
その考察が正しいのかは不明だが、なるほどと思う所もあり。
考察を読むのも楽しいですよね。

ドグラ・マグラも、同様に今でも考察動画、考察記事も多くて。
でも、ドグラ・マグラって戦前、1935年に刊行ですよ。

だからと言ってただ、難解にするために意味不明な羅列が面白い訳じゃなく。

冒頭の巻頭歌の『胎児よ退治よ何故躍る母親の心がわかっておそろしいのか』
胎児が母親の胎内で進化の夢を見ているという論文「胎児の夢」
脳髄は物を考える処に非ずという論文「脳髄論」

など、魅力的なコンテンツが満載で。
また、その難解なコンテンツを読ませて、作中の記憶喪失の「私」の混乱を疑似体験させるメタフィクションだったり。

最初に読んだ時は、そこまで考えて無かったけど。
20年振りに読み返すとその辺がドグラ・マグラの魅力なのかと。

ドグラ・マグラは、映画、漫画、アニメ、演劇も作られてて。

1995年に月蝕歌劇団によって演劇化されてて。
脚本は、高取英
書籍化もされてます。丸尾末広の表紙が素敵。

その脚本で、今年７月に
演出　森永理科
音楽　EURO（SPEED-iD）
で、新たに上演されるみたいで。

見に行きたいですね。

映画は1988年に公開されてて。

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感想(0件)

原作をコンパクトにまとめて。判りやすくなってますね。
桂枝雀演じる正木博士は、インパクトあり見どころです。

2010年には、アニメ映画も作られてて。

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感想(0件)

しかもCGアニメ。ただ、10年前のCGアニメだから今、見るとチープさがね。
特に美少女設定の呉モヨ子が、ブサイクなモデリングなのが許せないです。
舞台の九州大学を宇宙船にアレンジしたのは、意欲的だけど。
その割りにあまり面白くないという（個人の感想です）
アレンジするなら、もっと原作から離れればいいと思うんですけどね。
変に原作に寄せようとして、すごく作品として中途半端な気がします。

まんがで読破シリーズで漫画化もされてます。