幻魔怪奇劇 DGURA MAGRA ドグラ・マグラ

新宿スターフィールドで。
PSYCHOSIS #001
幻魔怪奇劇 DGURA MAGRA ドグラ・マグラ
見てきまして。

ドグラマグラ。1935年刊行で。
86年経って、新たな解釈で舞台化で。

勿論、初の舞台化でも無いし。
過去に舞台、映画、アニメなど映像化もされてるので。
その辺は、以前書いたのでこちらで

ドグラ・マグラ

ちょっと話が外れますけど。
昔、裸のランチが映画化されたのは嬉しくて。
原作は、大好きなウィリアムバロウズ。
映画の監督は、これまた大好きなデビッド・クローネンバーグ。
もう、見る前から傑作間違いなし。
結果、映画もホント素晴らしくて。大好きな作品。

ただ、原作と映画、どっち好きと言われば、答えが難しく。
そもそも「裸のランチ」は普通の小説じゃなく。
話の前後が繫がってなかったり。明確なあらすじもなく。
ただ、それでいて、ぐっと惹かれる描写があって。
カルト小説。

なんで、映像化なんて、できっこないんだけど。
バロウズ大好きクローネンバーグが、原作の範疇超えて。
特異なバロウズの生い立ち。様々なエピソード盛り込んで。
更にクローネンバーグお得意な内臓、臓物表現入れて。
結果、所々、原作のエピソード入れつつ
小説とはまったく別ものの面白さで。

なんで、小説も映画も別物で面白いというやつで(個人の意見)

ドグラマグラも裸のランチと同じで、普通の小説じゃなく。
三大奇書と呼ばれてて。

恥ずかしながら、1995年と1996年の月蝕歌劇団の演劇は見てないですけど。
過去、全ての映像化は全て失敗なんですよ(個人の意見)
普通に映像化しても面白くないし。
特にアニメは酷かったな。

で、今回の2021年。再演劇化ですよね。
演出、森永理科。音楽、EURO。
以前から知ってる多才な二人ですけど。
いや、ドグラマグラをさぁって感じで。
個人的に思い入れの深い作品だし。
ハードル上がりまくりですよね。

以下、演劇のネタバレがあるかもしれません。

まず、配役でいえば。
絶対美人じゃなきゃダメな薄幸の美少女、呉 モヨ子役。
かわいかったですね笑
まずそれかよって感じだけど。とても大事。

正木教授は、まったく原作とイメージ違ったけど。
これは、映画版の桂枝雀の怪演の影響ですね。
でもまぁこーいう解釈なのかと。

雄弁な若林教授。

ジョーカー的な役割の黒衣の少女、アングラな看護婦達(原作にない役だけどね)

すごく良かったです。

で、音楽がEUROさん。
EUROソロのUNHOLY3部作から重要なシーンで流れてて。
ファンにとっちゃ、ニヤニヤが止まらないですよね。
千世子を殺害するシーンでは冷血。
激しいシーンでは、combat red。
盛り上がるとこで、悪魔の庭
随所にね。

余談ですけど、EUROソロを早くサブスク配信して欲しいですけど。

ドグラマグラは、1995年と1996年に月蝕歌劇団で一度、演劇化されており。
今回は、その高取英の脚本が元になってるんですが。
オリジナルの脚本とは、変更点も多いけど。
高取英のシニカルな笑いの要素も残ってて。いいと思いましたよ。

総じて、面白かったかと言えば難しいですよね。

そりゃ、原作は今なおカルト的な人気ある作品ですし。

でもまぁ2時間の公演でしたが、あっと言う間でしたね。
ドグラマグラという作品が醸し出す、アングラ、カルト、奇書を決して損なうことがない素晴らしい作品だったと思います。

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