遠野遥「破局」

2020年上半期芥川賞受賞作の遠野遥「破局」を読みまして。
実は、父親がBUCK-TICKの櫻井敦司だったというので話題ですね。

その実は、父親だったってのが、なんかズルいですよね。

自分の認識が正しければ、芥川賞受賞後に父親を公表してたと思うんですけど。
受賞前に発表だと、やれ親の七光りだの批判が出るし。

あぁ実力での受賞だったんだって思うし。

まぁその辺の事情はよく判らないですけど。

でも芥川賞は、純文学の新人賞ですし。
今後が期待される、話題のある人に受賞させるのは、悪くないと思いますけどね。

純文学は、あまり読まないので。
最近の芥川賞受賞作品で読んだのといえば。
・金原ひとみ「蛇にピアス」(2003年)
・綿矢りさ「蹴りたい背中」(2003年)
・西村賢太「苦役列車」(2010年)
・村田沙耶香「コンビニ人間」(2016年)
くらいで。
どれも、マスコミで話題になったから読むくらいだし。

で、「破局」ですけど。
日々、恋人とのセックスに明け暮れる主人公の話ですけど。

宣伝文句には
私を阻むものは、私自身にほかならない――ラグビー、筋トレ、恋とセックス。ふたりの女を行き来する、いびつなキャンパスライフ。28歳の鬼才が放つ、新時代の虚無

との事で。
確かにね。
虚無といえば虚無なんだけど。
おっさんの錆びた感性には、28歳が描く虚無に共感できないのかもしれない(笑)

文章はすごく読みやすいんだけど。
なんか文章にひっかかるところが無いし。
読了後に記憶に残るシーンも無いし。
悪く言えば平坦というか。

ただ、まだ2作目ですからね。
今後、大化けする可能性もあるかも。

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